生命の奇跡

今日は入院最後の夜、明日あさ退院です。ご飯はめちゃくちゃ美味しいし、赤ちゃんの面倒も助産師さんにかなりみてもらえ、この4日間で随分休めて楽しい入院生活でした。

そんな入院生活も4日目になると、家族に会えなくてホームシックになってきました。今回はコロナ対策で立ち合いなし、主人以外の面会禁止。外出禁止。主人も一度だけ、それも15分ガラス越しに面会許可といった環境での入院でした。息子は私に会えなくて大丈夫かしら?と心配してましたが、パパとおばあちゃんがいてくれてるから全然平気のようで毎日楽しそうな動画や写真が送られてきて安心しました。逆にママのほうが寂しかったかな。

そんなホームシックになりながらも明日からは怒涛の息子2人の育児生活に入るので、今日は早く寝ようと22時にはお布団に入って目を閉じていました。

そしたら、私の部屋の斜め前にある分娩室から「いたい、いたい、いたい~」とママの声が聞こえてきました。ああ、いま分娩してるのね。私もつい3日前の晩、同じだったなと既に懐かしく思いました。

そしたら、いろんな感情が出てきて、出産して初めて涙が出てきました。産む瞬間って本当に痛いんですよ。赤ちゃんが産道を通っている瞬間なんて、「一瞬乗り越えれるんかな」て思ってしまうくらいツライんです。私はスピード出産で病院について30分で産まれたけど、それでも一瞬くじけそうになるんです。もう切ってもいいし、早く先生出して!助けて!という思いに駆られます。でも痛いのはママだけじゃなく、むしろお腹の赤ちゃんはもっと大変だと言います。ママは大人だけど、赤ちゃんは本当に小さくて繊細な体を上手に使って、暗い産道を通って出てきてくれるんです。だから出産って本当に奇跡なんですよ。赤ちゃんの泣き声を聞いた瞬間、赤ちゃんの顔を見た瞬間、どのママも赤ちゃんに「ありがとう、ありがとう、ありがとう」っていう言いたくなります。産まれて来てくれてありがとう、私をママにしてくれてありがとう、頑張ったねと。

ママはこの瞬間、赤ちゃんに何も望みません。健康であればそれでいいと。命がけで産んだこの瞬間、それだけでもう満たされて、何もいらないという気持ちになります。

私たちは大人になって、色々つらい思い、悲しい思いをします。だけど、死にたくなるほどつらい時、誰しもがお母さんのお腹の中から生まれ、生命の奇跡を経験していることを少し想像してみてほしい。きっとあなたのお母さんは泣いて「産まれてきてくれてありがとう」と言ってくれたはず。

私も息子たちが年ごろになって、生意気なことを言い出したらキレてきつくあたっちゃうかもしれない。でも今、こうやって産まれてきてくれただけでもう十分って感じたことを忘れないよう書き留めてから寝ようと思いました。

産婦人科はそういう毎日の奇跡に出会える場所。ここにいて、沢山の赤ちゃんや分娩を終えたばかりのママ達と一緒にいると、不思議と口調も気持ちも柔らかくなってしまうんです。

明日退院したら、手伝いにきてくれている母にちょっと照れ臭いけど「(産んでくれて)ありがとう」と言おうと思います。

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